D365BC 自己請求書


2026 Release Wave 1で”Self-Billed Invoice”(自己請求)の機能が追加されましたので、今回はPreview版で機能を調査した結果を紹介します。
新機能のソースはこちら:Use self-billed invoices
通常、仕入れの請求書はベンダーから届くものを自社会計システムに転記するわけですが、発注データをもとに仕入先からくるはずの請求書を作ってしまおう、という機能のようです。
日本で許されるんか?という疑問は尽きませんが、とりあえず触ってみます。

・・・の前に、BCv28Previewで追加された項目のうち、この新機能に関係しそうなテーブル項目を確認してみたところ、以下の4つが見つかりました。Vendor(仕入先)とPurchase Header(発注伝票のヘッダー)、Purch. Inv. Header(仕入請求伝票のヘッダー)、最後にPurchase & Payable Setup(発注関連のパラメータ設定)の4テーブルに関連項目が追加されていることがわかります。(Self Billedではなく、Self Billingなのね。)

Cronusにプリセットされたデータで確認してみます。転記済の仕入請求伝票画面でフィルタ設定を確認すると、”Self-Billing Invoice”という項目があり、Yes/Noのフラグ項目(正確にはブーリアン)になっていることがわかります。

”Yes”でフィルタすると1件もヒットしません。残念…。データは自分で作るしかないようです。

発注伝票(Purchase Orders)も同様に、Self-Billing InvoiceがYesの発注は存在しません。残念…。

仕入先も見てみましょう。項目名は”Self-Billing Agreement”になっています。おそらく、仕入先との間で契約なりで「仕入先から請求書を発行せず、発注側が発注内容(と納品内容)に基づいて請求する」と取り決めた上で利用する項目というような気がします。

という話はさておき、Cronusの仕入先にはSelf-Billing Agreement=Yesの仕入先はありません。

無ければ作ってしまえ、ということで既存仕入先をコピーしてサクっと作ります。(Edig in Excelが早いです。)

作成した仕入先カードを開き、Self-Billingの項目を探すとInvoicing(請求)タブに項目があるのでOnにします。

仕入先の設定が終わったので、発注を作成してみます。

すると、エラーになります。Purchase & Payable SetupにSelf Billing用の番号体系がない、と言っています。

Sevf Billing用の番号体系項目が追加されています。

Cronusの既存の番号体系に良さそうなものがないのでサクッと追加します。

作成した番号体系を割り当て。

改めて仕入先カードから発注を作成します。

すると発注が作成され、ヘッダーのSelf Billing InvoiceがYesになります。

明細行を適当に作成して転記します。

全数量を転記すると転記済の請求書をすぐ開けて便利です。

転記済の仕入請求書のヘッダーにはSelf Billing InvoiceにYesが設定されています。

それでは請求書を印刷してみましょう。”Print”をクリック。

印刷のレポート選択画面に指定されているレイアウトがSelf Billing Invoice用になっています。Previewでレイアウトを確認します。

Self Billing Invoice用のレイアウトになっています。

レイアウトはレポート選択画面で変更することもできます。Report Layoutの”…”をクリックすると

レイアウトを選択できます。Self Billing Invoice用のレイアウトはデフォルトとして指定されていないのですが、転記済の仕入請求ヘッダーで”Self Billing Invoice”がYesの場合はSelf Billing Invoice用のレイアウトが既定でセットされる仕様のようです。ただし、このようにマニュアルで本当のデフォルトの方(Purchase Invoice)のレイアウトに切り替えることもできます。

切り替えた状態でプレビューすると

通常の仕入請求のレポートが出力されます。まあ、通常は仕入先から請求書が送られてくるわけですから、”Purchase Invoice”のレポートレイアウトを削除しておいて、Self Billing Invoiceのレイアウトをデフォルトに指定しておいても良い気がします。

ちなみに、Self Invoice BillingのフラグがOnになっていない従来の転記済仕入請求伝票をSelf Billing Invoice用のレイアウトで印刷することもできます(笑)

さて、日本で使えるかどうか…ですが、電子帳簿保存法とかインボイス対応のことを考えると微妙な気がします。(請求書を出してこない仕入れ先に渡して社印を押して送ってね、的なプロセスになる?)
Microsoft Learnにはデンマークでは法律で認められているようなので、海外だとアリなのかもしれません。

まあ、1回くらいは動きを試してみるのはいいかもしれないので、皆さんも試してみてください。

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